横断歩道がないところでも歩行者優先なの？

横断歩道があるところは、歩行者優先なのは常識中の常識ですよね！最近は、信号がない横断歩道で歩行者が待っているのも関わらず、ビュンビュン走り抜けていく車もちらほら見かけます・・・。
では、横断歩道がない道路では歩行者が優先になるのでしょうか？

はじめに、“道路交通法第38条第1項”では、横断歩道を横断する又は横断しようとする歩行者がいる場合に車両がその横断を妨害することを禁じています。
よって、車両が横断歩道を通過する場合にはその横断歩道を横断する歩行者の有無を確認し、必要ならば横断歩道の手前で停止して彼らの横断を妨げないようにしなければなりません。
この規定に違反し歩行者の横断を妨害した場合には“横断歩行者等妨害”に問われるが、当該横断歩道を横断中の歩行者のみならず、横断を開始しようとする歩行者の存在にも十分に注意する必要があります('ω')

横断歩道がない道路の横断

断歩道がない場所における歩行者の横断と車両の通行ですが、その場所が①交差点とその直近である場合と②その他の場所である場合に分けて考える必要があります。

①交差点とその直近

横断歩道が設けられない交差点では歩行者の横断が優先される（“道路交通法第38条の2”）

よって当該場所を横断する歩行者がいる場合にはその横断を妨げないようにしなければなりませんが、横断歩道が設けられている場所とは異なり必ずしも一時停止の必要はなく、横断を開始しようとする歩行者の優先も不要です。

つまり、横断歩道がない交差点及びその直近を通行する車両は道路を横断する歩行者の有無を確認して、必要に応じて徐行や停止をすればよいということですね♪

②その他の場所

続いて交差点とその直近以外の横断歩道がない道路における歩行者の横断ですが、この条件では歩行者の優先を規定する法的根拠は一切見当たりません。

それどころか、“道路交通法第13条第1項”には次のような規定があります。

ご覧の通り交差点とその直近以外の横断歩道がない場所では、歩行者が車両の直前並びに直後を横断してはならないとあり、むしろ歩行者が車両に注意して道路を横断しなければならないと解釈できますね。
もちろん、実際に目の前を横断する歩行者がいれば危険を回避するために車両は停止しますが、本来はその必要はなく、非があるのは歩行者と言うことになりますね。
また、事故になった場合には一定の割合で車両の責任が問われるだろうが、元を言えば道路を横断する歩行者に過失があることも明らかであり、全面的に車両が悪いと判断されることはないはずです。

道路交通法第13条第1項の規定に反し歩行者が不適切に道路を横断する行為は言うまでもなく法律違反ですが、道路交通法を細部まで見渡してもその罰則は見当たりません。

不適切な横断に対する罰則規定：特になし

よって違反した歩行者に罰が課せられることはなく、これが悪質な横断を行う歩行者の増加を促進する可能性も大いに考えられますね・・・。
もちろん、罰則がないとは言え交通違反に変わりはなく、歩行者には悪質な横断を自重してもらいたいとですよね・・・。

いかがでしたか？
横断歩道がない場所では、歩行者より車両の方が優先なのが分かりましたね！しかし、そこで事故に遭ってしまえば、全部ではなくても悪いのは車両になってきますのでお気をつけ下さい・・・！

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