慣れない車やレンタカーを上手に運転するコツをご紹介します。
この季節「家族や友人たちと一緒に、みんなで旅行〜♪」という人も多いはず。そして旅行先では、「バスや電車だと駅からの移動が大変だし、タクシーはお金が掛かる」ということで、レンタカーを借りる人も多いのではないでしょうか?
慣れない車を運転すると、普段乗っているマイカーとは感覚が異なるため、運転に戸惑ってしまうことが多々あります。そして、その戸惑いが大事故に繋がってしまうことも・・・。
以下にご紹介する内容で、ぜひ悲惨な事故を未然に防ぎましょう♪
※ なお、レンタカーだけではなく「車を買い替えた際」や「友達の車を運転する」といった、慣れない車を運転する多くのシーンで役立つ知識なので、ぜひ頭の片隅に入れておいてください(^_-)-☆
車体の大きさを確かめよう
手続きを済ませ、レンタカーのキーを渡され、ワクワクしながら運転席に乗り込もうとする貴方。でも、ちょっと待ってください!
運転席へ座る前に、外から車体の大きさを確かめてみましょう。普段乗り慣れているマイカーと、どれぐらい車体の幅・長さ・高さが違いますか?
車体の幅(横幅)・長さ(縦幅)の違いについて
普段乗っているマイカーの方が、レンタカーに比べて車体の縦横幅が大きい場合には、特に心配いりません。
必ずしも全ての車に当てはまるワケではありませんが、基本的に縦横幅が小さい車を動かす場合の方が、運転も駐車も簡単だからです。
一方、普段乗っているマイカーよりも、レンタカーの車体縦横幅が大きい場合には、マイカーと全く車両感覚が異なるので注意しましょう。
特に、細い曲がり角 や 狭い駐車場では、普段のマイカーを運転する感覚で大きなレンタカーを運転すると、車をぶつけたり擦ったりする恐れがあります。
そういった場合は、ぜひ同乗者に後ろを見ていてもらったり、外に出てオーライ、オーライと声掛けしてもらうようにしましょう。
車体の高さ(車高)の違いについて
車高については、マイカーの車高と比べて、レンタカーの車高が高くても低くても注意が必要です。
車を運転する際には、他の車や障害物との「距離感」がとても重要になってきます。もちろん、これはドライバーにとっては常識中の常識であり、普段マイカーを運転しているような人であれば、自ずと身に付いている感覚です。
しかし、マイカーとは車高の異なるレンタカーを運転する場合、マイカーで身に付けた距離感が、むしろ仇になります。「車高が異なる」ということは「運転席の高さも異なる」ということで、距離感が狂ってしまうのです。
そのため、他の車や障害物に対し「必要以上に接近してしまったり、逆に必要以上に間隔を空けてしまう」ということが発生します。また、近づいてくる歩行者や車のスピードを誤認し、大事故を引き起こす恐れもあります。
普段乗りのマイカーとは車高の異なるレンタカーを運転する際は、そういった「距離感のズレが発生してしまう」ことを充分理解した上で、安全運転を心掛けましょう。
タイヤの接地点を確かめよう
"車体の大きさ" をチェックした後は、続けてタイヤの接地点(タイヤが地面と触れ合う箇所)を確かめましょう。
転席へ座る前に、予めタイヤの接地点を覚えておいても良いのですが、運転席に座った後で同乗者にタイヤ脇に立ってもらう方法が、より確実です。
教習場でS字カーブを習う理由
さて、免許を取る際に自動車学校では、「S字カーブ」のコースを必ず運転させられます。
S字カーブは初心ドライバーにとってはかなりの難所。「こんな道一生運転する機会なんてないのに、何でこんなことをやらされるんだ」と、苦々しく思った人も少なからずいるのではないでしょうか?
実は "S字カーブ" は、教習生をイジメるのが目的ではなく、タイヤの接地点を意識させることが目的だったのです。
例えば、"両脇が溝" という住宅街の細道を走っていて、対向車とすれ違うことになったとします。そういった場合には、このタイヤの接地点がとても重要。
タイヤの接地点を正確に把握していないと、すれ違おうと思って道端に車を寄せた際、誤って脱輪(タイヤが溝へ落ちる)してしまうこともありえます。
運転を補助する機能の、操作方法を確認しよう
さて、タイヤの接地点も確認し、いよいよエンジン始動! ・・・の前に、まだやるべきことが残っています。
パーキングブレーキ、ウィンカー、ワイパー、ヘッドライト、ハザード といった、運転を補助してくれる機能の操作方法を確認しておきましょう。
最近の車は運転席が多種多様になりすぎていて、とっさに何かの操作が必要になった場合、慣れない車では戸惑ってしまうことがあります。
運転中の焦りは大事故に繋がりかねないため、とっさに必要となってくる機能については、事前に操作方法を確認しておきましょう。
パーキングブレーキ(サイドブレーキ)について
「パーキングブレーキ」とは、運転中に使用する「フットブレーキ」とは異なり、駐車時に車をロックするためのブレーキです。
フットブレーキは、ブレーキペダルから足を離すとブレーキ効果が無くなってしまうため、駐車時には使えません。一方のパーキングブレーキは、解除操作を行わない限り 人が離れてもブレーキ効果を維持してくれます。
また、万が一運転中にフットブレーキが故障しても、パーキングブレーキで車を止められるという、安全装置の役割も担っています。
さて、パーキングブレーキは、一昔前までは「サイドブレーキ」と呼ばれ、名称の通り運転席の横(サイド)に引っ張り上げるレバーが付いているタイプが主流でした。
昨今は、ハンドル横に操作レバーが設置されていたり、左足元の奥に操作ペダルが設置されていたりと、様々なタイプのパーキングブレーキが存在します。
ウィンカーとワイパーについて
ウィンカー(方向指示器)とワイパー(窓ガラスの視界確保)は、運転中にかなりの頻度で使用するため、操作方法の熟知は必須です。
とはいっても、よほどの違法改造をしない限り、通常はハンドル両脇に操作レバーが設置されています。
「それならば、普段乗っているマイカーと同じだし、特に注意することないよね?」と思うかもしれません。しかしそれが落とし穴。
例えば、外車は「ウィンカーとワイパーの位置が日本車と左右逆」になっている場合が多いんです。しかも、「日本仕様に合わせてハンドルだけは右になっていても、ウィンカーとワイパーは日本車と逆位置のまま」という車もあるんです。
ヘッドライト及びハザードについて
ヘッドライトとは、夜道やトンネルなどの暗い場所を運転する際に点けるライト。また、ハザードとは、停車やバックの意思を示す際にチカチカと点滅させるライトです。
これらヘッドライトやハザードの操作方法も、車によって大きく異なります。
例えばヘッドライトの操作は、"ハンドル脇のウィンカーレバーを前後にネジるタイプ" が主流ではありますが、外車や一部の日本車の場合は、ハンドルから離れた位置にある "回転式のボタン" でヘッドライトを操作する場合もあります。
また、ハザードの操作は 大抵がボタンを押すだけなのですが、ボタンの位置が車種によって大きく異なります。
アクセル・ブレーキの効き具合を確かめよう
さて、車の操作方法を確認し、いよいよエンジンを始動させました。さぁ目的地へ出発〜! ・・・の前に、最後にもう2つだけ確かめておくべきポイントがあります。それはズバリ、アクセルとブレーキの効き具合。
車に乗っている全員の命を左右するアクセルとブレーキは、車を運転する上で最も重要な操作であることは、言うまでもないでしょう。そして、エンジンやタイヤの性能に左右され、車によって驚くほど差が出てくるのも、アクセルとブレーキの効き具合です。
幹線道路を運転する前に、人気の無い道で加速性能・ブレーキ性能を慎重に確かめます。そして、スムーズに停車・発車するタイミングを掴みましょう。
なお、追突などの大事故に繋がる可能性が高いため、アクセル・ブレーキのスムーズなタイミングが掴めない場合は、決してその車を運転してはいけません。
また、雨や雪などの道路状況によっても、アクセルとブレーキの効き具合が大きく異なることに注意しましょう。
もう一度初心ドライバーに戻った気持ちで
無事故無違反で5年間以上経過したドライバーは「ゴールド免許」と呼ばれる免許証が発行されます。
ところで、ゴールド免許の保持者であっても、慣れない車を運転する際は(もちろん、乗り慣れたマイカーを運転する際でも油断は禁物ですが)、初心ドライバーに戻ったつもりで運転するようにしましょう。
初心ドライバーが留意すべきは、次の3点です。
「スピードを出す=運転が上手」ではない
免許を取りたての、特に若い人たちに多い考え方なのですが、とにかく「スピードを出す=運転が上手」という誤った風潮があります。
ズバリ言ってしまいますが、ただスピードを出すことは「アクセルを踏むことを覚えた猿」にも可能な、非常に幼稚な操作。そして危険極まりない運転の結果、いずれ自滅するのが関の山でしょう。
(※ それを証明するかのように、自動車保険の見積には年齢区分があり、25歳未満は割高になっています。)
また、日本国内の一般道の場合、信号機が随所に存在するため、車の時速を+20kmしたところで目的地到達時刻に大きな差が見られないそうです。
必要以上にスピードを出すことは、目的地に早く着けるわけでもないのに、加速・減速を繰り返してガソリンを無駄にする愚かな行為。そして、本当に運転が上手な人というのは「同乗者が気持よく乗れる運転」を行う人です。
よく「ボンネットの上にお茶を置いて、それがこぼれないような運転を」と言われますが、急加速・急ハンドル・急ブレーキ・スピード出し過ぎ の運転は、運転技術が未熟であることを証明しているかのようですね。
歩行者・自転車は、車が止まってくれると思い込んでいる
歩行者・自転車は「車の方が止まって当然、避けて当然」と思い込んでいます。そのため、車通りが多く歩道が整備されていない道であっても、平気で通行します。
歩行者・自転車がいる道を運転する際は、いつ歩行者・自転車が急激な方向転換をしても良いように、充分な距離を置くよう心掛けましょう。
目視する習慣をつけよう(サイドミラーを信用し過ぎない)
車の側面・背後を確認するために 運転席と助手席の外側に付いている「サイドミラー」があります。
このサイドミラー、車線変更の際などにとても役立ってくれるのですが、一つ大きな欠点が。それは何かというと、「車の斜め後ろは映るけれど、車の真横は映らない」というものです。
これは、自動車学校や免許証の更新時にも教えられる内容ですが、サイドミラーだけを確認して車を横に移動させると、歩行者・自転車・バイク・他の車 などを巻き込んで、大事故を起こしてしまう危険性があります。
サイドミラーはとても便利ですが万能ではありません。信用し過ぎず、かならず目視で確認する習慣をつけましょう
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