そろそろインフルエンザの時期になってきました・・・。
インフルエンザにかからない為に、正しい予防をしましょう!(^^)!
インフルエンザとは?
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染して起こる感染症です。インフルエンザウイルスには A型、B型、C型があり、ヒトに流行を起こすのはA型とB型です。A型はヒト以外にもブタ、ウマなどの哺乳類やカモ、ニワトリなどの鳥類などに感染します。一方、B型の流行が確認されているのはヒトだけです。A型インフルエンザウイルスの大きさは80~120nm(1nmは1mmの100万分の1)で、ウイルス表面からタンパク質がスパイクのように突き出ています。
ウイルス表面から突き出たタンパク質のうち、重要なタンパク質であるヘマグルチニン(H1~H16の16種類)と、ノイラミニダーゼ(N1~N9の9種類)の組み合わせによって、A型インフルエンザウイルスは144通りの亜型に分類されます。例えばA型インフルエンザウイルスであり、ヘマグルチニンがH1で、ノイラミニダーゼがN1であれば、A(H1N1)亜型というように呼ばれます。亜型ごとに感染後に体内の免疫反応を引き起こす抗原としての性質(抗原性)が異なるため、以前に同じ亜型のインフルエンザにかかったことがあっても、その年に流行している亜型に合致する免疫を持っていないとインフルエンザにかかります。
A型・B型インフルエンザの流行には季節性があり、国内では例年12月~3月に流行し、短期間で多くの人に感染が拡がります。例年の季節性インフルエンザの感染者数は国内で推定約1,000万人とされます。
インフルエンザの症状
インフルエンザでは、咳やのどの痛みなどの呼吸器の症状だけでなく、高熱、全身のだるさ(倦怠感)、食欲不振などの全身症状が強く、しばしば、頭痛や関節痛・筋肉痛など呼吸器以外の症状を伴います。
合併症として、気管支炎、肺炎、中耳炎などがみられます。重大な合併症には急性脳症(インフルエンザ脳症)や重症肺炎があります。
もし、インフルエンザが疑われる症状に気づいたら、できるだけ早く医療機関で診察を受けましょう。
インフルエンザとかぜの違い
インフルエンザとかぜ(感冒)はどう違うのでしょう。一般的に、かぜはさまざまなウイルスなどによって起こる病気です。その症状はのどの痛み、鼻汁、くしゃみ、咳などが中心で、強い全身症状はあまりみられません。発熱もインフルエンザほど高熱とならず、重症化することはあまりありません。
一方、インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することで起こる病気です。症状として、普通のかぜ のようなのどの痛み、鼻汁、咳などの症状もみられますが、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛・筋肉痛、全身のだるさ(倦怠感)などが比較的急速に同時に現れる特徴があります。また、小児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力の低下している人では肺炎を伴うなど、重症になることがあります。
インフルエンザとかぜの症状例
インフルエンザ | かぜ | |
発病 | 急激 | ゆるやか |
発熱 | 通常38℃以上の高熱 | ないか、あっても37℃台 |
強い全身症状 | ある | ないか、あってもまれ |
上気道炎症状 | 全身症状の後からみられる | 最初からみられる |
咳 | 強いことが多い | 軽い |
インフルエンザを予防するための5つの対策
インフルエンザにかかる発端はインフルエンザウイルスが体の中に入ってくることですが、これをワクチンで防ぐことはできません。まずウイルスを近づけないように手洗いやうがいなどが重要になります。体内へ入ったウイルスは細胞に侵入して増殖し、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛みなどのインフルエンザの症状が引き起こされます。インフルエンザを発症すると、多くの場合、1週間程度で回復しますが、なかには肺炎や脳症などの重い合併症が現れ、入院治療を必要とする人もいます。特に高齢者や糖尿病などの基礎疾患のある人では重症化する可能性が高いと考えられています。
人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザの主な感染経路は飛沫感染で、感染者の咳やくしゃみからウイルスを含んだしぶきが飛び散り、周囲にいる人が鼻や口から吸い込むことによって感染します。インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や糖尿病などの基礎疾患のある人は、人混みや繁華街をできるだけ避けることが大切です。やむを得ず外出をして人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫などを防ぐことができる不織布製マスクの着用が防御策となります。
外出後の手洗い
手洗いは手指など体に付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。また、外出後の手洗い、うがいは一般的な感染症の予防のためにも勧められていますね。
適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50~60%)を保つと効果的です。
十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
体重を毎日はかる
減量のための対策をしていないのに体重が急速に減っている場合は、高血糖が疑われます。すぐに医師に相談しましょう。
歯磨きもインフルエンザ対策になる!?
口腔ケアを行わないとインフルエンザに感染しやすくなり、感染した場合はインフルエンザ治療薬が効きにくくなる可能性があるそうです。インフルエンザ対策として「手洗い」「うがいの徹底」や「マスクの着用」などはよく言われることだが、意外にも「歯磨き・口腔ケア」が予防効果を高めることは、あまり知られていません。
日本大学歯学部の研究によると、口腔内の細菌はインフルエンザウイルスを粘膜に侵入しやすくする酵素を出すため、口腔を不潔に保っているとインフルエンザに感染しやすくなります。また、歯周病による炎症もウイルス感染を促進させます。さらに、インフルエンザウイルスは口腔内雑菌の出す「ノイラミニダーゼ」(NA)という酵素を介して増殖します。
タミフルやリレンザなどはNAの働きを妨げることでウイルスの感染拡大を防ぐ抗インフルエンザ薬となっております。NAを介してインフルエンザの感染は拡大します。口腔ケアを行い、口腔内雑菌を減少させることで、口腔内雑菌が産生するNAの発生を少なくすれば、インフルエンザ感染を抑制できる可能性がある、とのことです。
奈良県歯科医師会の調査で、介護施設で歯科衛生士が高齢者に対しブラッシングや舌磨きの指導を実施したところ、通常の歯磨きをしていた施設に比べてインフルエンザ発症率が10分の1に激減することが示されたそうです。
「口腔ケアによるインフルエンザ予防は、特に死亡率の高い高齢者で有効である可能性があります」と、研究者は述べています。
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