車についているアンテナといえば、ラジオ放送の受信用、テレビ放送の受信用、アマチュア無線や市民バンドのアンテナなどいろいろです。最近ではGPSもあります。
ただし、アマチュア無線などの無線通信用は当然として、テレビ受信用のアンテナも、その多くは必要なオーナーが後でつけるものといえます。どの車にもはじめから搭載されているアンテナの代表は、ラジオ受信用アンテナでしょう。
長いアンテナ、短いアンテナ・・・。色々なアンテナがありますよね!
長いアンテナと短いアンテナ、どちらがいいのでしょうか?
さて、そのラジオ受信用アンテナですが、昔の車を思い出してみましょう。運転席の上部の屋根に、ポータブルラジオのアンテナとそっくりの伸縮式アンテナがついていましたね。ロッドアンテナというシルバーカラーのあれです。
取り外せば、指し棒としても使えそうな概観をしていました。このロッドアンテナは、通常では伸ばしていたほうが電波の拾いがよかったといえます。また、電波を高感度で拾うために、車体に這わせるようなアンテナもありました。そのため、アンテナといえば長い方がいい!と思っている方も少なくないでしょう。
さて、一般的に車で聴取されているラジオ放送には、「AM」と「FM」があります。しかし、放送波を含め電波はそれだけではありません。
波長の長さによって、極超長波、超長波、長波、中波、短波、超短波、極超短波といった区分があります。いわゆるAM放送は中波帯を、FM放送は超短波帯を使用しており、波長が短いほど必要とするアンテナの長さも短くなるものです。
たとえば、中波ラジオの放送局であるラジオ関西558kHzを聴取するためのアンテナと、80.0MHzのTOKYO FMを聴取するためのアンテナの長さは異なることになります。波長の差が100倍以上ありますしね。TOKYO FMに適した長さは1メートル程度ですから、その100倍って…。
※そもそも局のサービスエリアが違うという突っ込みは横に置いておきます。
しかし、現実には、この2局を聴くためのアンテナの長さが100倍も異なるなんてことはありません。ある程度の長さがあれば受信できるのです。
短くても高性能なアンテナ
また、アンテナは種類によっても長さが異なります。いずれにしても、車についているアンテナの用途の範疇では、そこまで長くする必要がありません。地球の裏側の低出力な極超長波を受信するわけではなく、近距離のソコソコ出力の強い放送波を受信するためだからです。
しかし、そうはいってもロッドアンテナに比べると、かなり短いアンテナが増えているように感じることもあるでしょう。場合によっては、アンテナはないのか?と思うことも。
すでに結論が出てしまっていますが、車についているアンテナは、短くても問題ありません。では、短い方がいいのか?というと、そこは判断が分かれるかもしれませんね。判断基準をどこに置くかによって変わる話です。
使えればOKで、余計なものはない方が得策だとする考えからは、短い方がいいとなります。それなら、長くても問題はないのか?といえば、これは違うようです。なにしろ、アンテナが長いとメンドクサイ!
ロッドアンテナを思い出してみましょう。運転席の前から伸びている場合は手を伸ばせば伸縮させられたかもしれません。しかし、屋根についている場合は、降りないといけないことがあったものです。また、何かにぶつけて破損してしまうなどのデメリットもありました。
もし、アンテナが短ければ、考える必要もなかった事柄です。
そして、時代が進んで短いアンテナが実用化された今日、わざわざ長いアンテナをつける理由があるでしょうか?
そして、車についているアンテナは、長い短いを超越したステージへと移りつつあります。それが、平面アンテナです。といことで、短い方がいいか?長い方がいいか?については、短い方が何かと有利という結論です。
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